2001年12月X日(月曜日)


土曜日からずっと夫がいる・・・・。
一年に一度、この夫の長い年末年始の休みが苦痛で溜まらない・・・。
美奈も、ほとんどお友達の家に遊びに行けない日々が続き、機嫌があまりよくない。
大掃除や食事の用意で誤魔化しているが、
美奈自身も普段はほとんど週末しかいない夫が、
リビングで寝そべっているのがあまり好きでないようだ。

明日は朝から、おせち料理を持って町田の夫の実家に行かなければならない。
夫の姉夫婦も赴任先のシンガポールから一時帰国しており、
2日には義兄の実家からこっちに移動してくるらしく、
今年は腰痛がひどい姑に代わり、私がおせちを二箱詰めなければならなかった。

昨夜から準備を始めていたが、煮しめなどは案外時間がかかってしまう。
二箱ともなると、所謂おせち料理だけではとても埋まらない・・・。
買い忘れたものを思い出すたびに買い物に出かけるが、
年末のスーパーマーケットはどこに行っても混んでいて、いちいち時間がかかる。
18時頃やっとおせちを作り終え、夕食も出した頃に、
お正月用の祝い箸を買い忘れていたことに気づいた・・・。
ほとんどのスーパーがあと少しで閉まってしまう。
私は夕食を食べている夫と美奈に伝え、近くのスーパーまで買いに走った。

小さいスーパーなので客も疎らだったが、箸はすでに売り切れていた。
コンビニにあるかもしれませんよと店員に言われ、
今度は少し離れたコンビニに向かった。

探していると、後ろから肩を叩かれた・・・・。
 「奈緒子さん」
バーテンの達彦だった。
 「あら・・・・」
私は驚いた。
11月に逢った時は、パーティ帰りでシルクのドレスを着ていたのに、
今日はどうでもいい格好をしている。
私は少し気まずくなった。

慌てて会話を続けた。
 「達彦くんは、、お店に出る格好してるけど今日もお仕事?」
 「常連さんが、カウントダウンをするために来てくださるので。」
 「そうなの。大変だねぇ」
 「結構、独り身のお客さんも多いもんで・・・。奈緒子さんは最後のお買い物ですか?」
 「祝い箸を探しているのだけど、どこにも無くて、、、」
近所のスーパーやコンビニにも無くて困っていると話した。

 「う〜ん。 等々力の紀伊国屋ならあるかもしれませんよね? それじゃ、
  車で来ているから、連れていってあげますよ 」
と言われ、私は彼の言葉に甘えることにした。

すぐに、コンビニの前の公衆電話から夫に電話をした。
 「お友達の車で、紀伊国屋まで買いに行ってくるから。」
電話を切り、達彦の車に乗り込んだ。
ステーションワゴンの後部座席は倒されていて、サーフボードが積んであった。
 「仕事が終わったらそのまま、友達と犬吠埼まで初乗りに行くんですよ」
と嬉しそうに語った。

目黒通り沿いに車を止めて貰って、閉店間際の店に駆け込んだ。
何とかまだ祝い箸は残っていた。
箸のセットを少し多めと、達彦と美奈のために輸入菓子をいくつか買い、私は車に戻った。
 「ありがとう。助かったわ」
 「良かった、、お役に立てて」
達彦が白い歯を見せて笑った。

車が発進し、目黒通りから小道に入った・・・・。
 「11月の始めに来てくれた以来ですよね・・」
私は達彦の部屋で結ばれた夜のことを思い出し、少し俯いた・・・。
 「どうして来てくれなかったの?」
私はなかなか夜に出かけられないことや、飲み会のチャンスもそんなに無かったと説明した。
 「電話番号もお互い聞いて無かったからしょうがないか・・」
達彦は私の手を握りながらやっと微笑んだ。

右手でハンドルを廻しながら、左手で私の手を取りその手にキスをした・・・・。
 「この間と違って、今日は普通のオバサンでしょ?」
私はその手を引こうとした・・・・。
 「いや・・・そのままの奈緒子さん・・可愛いですよ」
車は少しだけ遠回りをしている・・・。

人気の無い大きな緑地の脇に車が止まった・・・。
 「少しだけ・・・キスしてもいい?」
私は頷いた・・。
ハンドブレーキ越しにキスをした。
達彦の手が私の上を通り越し、シートが倒された・・・。
一日の家事ですっかり乱れた髪が気になる・・・。
私の口唇を舐め、舌先が何度も口の中で蠢く・・・。
私も男の舌を吸う・・・・。

男の手がコートの中に滑り込み、セーターの上から乳房を揉まれる・・・。
 「あ・・・だめよ・・止まらなくなっちゃう・・・」
私は軽く抵抗をした。
 「俺も・・・止まらないかも・・・」
私の手を股間に導き、そう呟いた・・・。

私はズボンのジッパーを開き、トランクスの上からペニスを撫でた・・・・。
前ボタンを外すと、我慢できないようにそのモノが顔を出した・・・。
 「ぁあ・・奈緒子さん・・・」
私は男を押し、ペニスに顔を近づけた・・・。
達彦は自分でシートを倒し、もたれかかった・・・。
すでに先端に光るものが溢れている・・・。
私はその液体を舐め、口に咥えた・・・。
 「ああ・・・気持ちいい・・・」
男の手が私の髪を弄る・・・。

狭い車内で自由に身体が動かせない・・・。
胸元にサイドブレーキが当たり、少し痛みを覚える・・・。
達彦が気づき、そっと手をその胸元に差込み、優しく愛撫を始めた・・。
 「ああ・・このままだと奈緒子さんの口の中に・・・」
私は口にその大きなモノを咥えたまま・・
 「出して・・・」
とせがんだ。
 「後ろ・・・後ろ行こう・・・」
私は首を振って口の中で激しく上下させた・・・。

本当はこのまま・・・疼く下半身を思いっきり動かしたい衝動がある・・・。
けれども・・何とか理性が残っていた・・・
 「ああ・・・だめだ・・・いいの?本当に・・・」
私は無言のまま頷く・・・・。
 「ああ・・奈緒子さん・・・」
男の腰が激しく動き始め、「うっ・・・」という声と共に、
私の口の中にどろっとした液体が放たれた・・・。
こぼさないように、、私は必死で飲み込んだ・・・。

 「ごめんね・・・・」
後部座席からペットボトルのお茶を私に手渡し、飲むように勧めた。
達彦が身支度をしている間にお茶を飲み、少しためらいがちに達彦がキスをしてきた・・・。
 「今度は俺が頑張るから・・必ず連絡して・・」
私は大きく頷いた。

ダッシュボードに一枚残っていた、メンソールのガムを貰い、家に戻った。

 「ママ、ガムの匂いがする、ずるーい!」
と美奈が言った。
夫がちらりとこっちを向いた。
私は慌てて夕食の後片付けを始めた・・・・。
























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