2001年11月X日(火曜日)


夫が先週から2週間のの海外出張に行っているのに、
舅の弟が亡くなったという連絡が姑から入った。
舅の弟は大阪に住んでいる。
「美奈ちゃんがいるから出席しなくてもいいわよ」
と姑は言ったが、そういう訳にはいかないことくらいわかっていた。

実家の母に美奈の面倒を頼み、通夜用の黒い洋服の喪服と、
葬儀のために和装の喪服を用意した。
宿泊先を聞こうと電話したが、せっかちな舅と姑はすでに出かけていたようだった。

美奈が学校から戻り、間もなく母も到着したので私は、新横浜駅に向かった。
電車で行こうと思ったが、荷物も結構あったので
タクシーで世田谷のインターから第三京浜を走って駅に行くことにした。
タクシーの中で、出張中の夫のパソコンにメールを入れ、
その後少し躊躇しながらも、以前赤坂で逢った高山にメールを入れた。

 <大阪の親戚に不幸があったので今から大阪に行きます。
  宿泊先は難波の南海サウスタワーです。
  良かったらメールちょうだい♪  Naoko>

18時半からの通夜に間に合わせるためには、
どうしても、16時までに新幹線に乗らなければならなかった。
とりあえず乗車券と自由席の特急券を販売機で購入し、
一番早く大阪に着く列車に飛び乗った。
タクシーで移動するならば、羽田に出て飛行機の方が早かったかもしれない・・
と思ったが、もう遅かった。

静岡あたりでメールを受信した。
 <一人で泊まるの?家族の方は?
  今夜は20時頃まで社にいます。
  終わったらメールか電話ください。
                 高山>

名古屋を過ぎてから、トイレの中で黒いワンピースに着替えた。
数人の乗客があれ?という顔をして私を見た。
隣りの座席の中年男性が、じろじろと私を見ていた。

大阪まではおよそ1時間・・・急速に眠気が襲ってきた。
新大阪止まりの新幹線なのでちょっと眠っていいかな・・と思って、目を閉じた。
少し眠ったところで膝に掛けていたコートの中に違和感を感じた。
隣りの男の手が伸びていた・・・。

男は窓の方に顔を向け、眠ったフリをしていたが、
左手はせわしなく私の太ももを弄っていた・・・。
喪服にしては短いそのワンピースの裾が右足の部分だけ捲り上げられて、
男の手は、ストッキングの上からしっかり閉じた三角地帯に指を滑らせようとしていた・・・。

「やめてください・・・。」
前の乗客に聞こえないように、小さな声で男に訴える・・・。
男の動きが一瞬怯んだが、それはほんの一瞬のことで、
再び男の指が、せわしなく私の股間をさ迷った・・・。
太ももをぎゅっと締めても、それよりもっと凄い力で私の足を押し広げた・・。
「あ・・・・。」
男の指が最も敏感な部分を当てた・・・。

立ち上がってデッキに出ようと思ったものの、金縛りにあったように身体が動かない・・・。
30分ほど時間が経っていたのだろうか・・・・。
五重塔が見え、京都に着いた・・・。
男はやっと手を抜いた。

慌てて荷物を持ち、私は隣りの車両に移った。
大阪止まりなので自由席はかなり空いていて、私は真中辺りの三人用の座席に座った・・・・。
男は追ってこなかった。

通夜の時間には何とか間に合った。
大阪の叔父は、すでに定年して気楽な年金暮らしをしていた。
一人息子である夫の従弟は、今、岡山に転勤中で、
しかも独身だったので、通夜の参列者はとても少なかった。
とにかく女手が少なく、私は目が回るような忙しさだった。

一通りの式が終わったところで、ちょうど姑が、
 「美奈ちゃんに電話しなくてもいいの?」
と言ってくれたので、
 「それでは失礼します」
と言って、数人の親戚が集う場所から抜け出し、外に出た。
美奈は、久しぶりにおばあちゃんと過ごせて嬉しそうにしていた。
母に、とにかく女手が少ないことを訴え、もう一泊大阪に滞在するかもしれないと伝えた。

20時を過ぎていたが、とりあえず高山にも電話を入れた。
高山は急な接待が入って、今はキタにいると言った。
 「何時にホテルに戻れるかわからないの」と言うと、
 「俺もかなり遅くなるから電車乗る時にでももう一回電話ちょうだい」
と言った。

突然の死で、疲労困憊した叔母のかわりに簡単な家事を済ませると、
22時になろうとしていた。
今夜はここに泊まるかもしれないという舅を残し、姑と私は叔父の家を後にした。
腰痛がひどいという姑は、電車に乗る元気もなく、タクシーで難波まで出ることになった。
幸いなことに、姑は比較的サウスタワーから近い日航ホテルに宿を取っていた。
私は内心ほっとした・・・・。

やっとのことで歩いている姑をホテルの部屋まで送り届け、
御堂筋を歩きながら、私は急いで高山に電話した。
驚いたことに高山はミナミに移動していた。
 「今からそっち向かう」
彼は、素っ気無く言い電話を切った。

遅いチェックインを済ませて部屋に入ると、
シングルは混んでいたのか、ツインのシングルユースだった。
部屋で明日着る着物を整理していると、携帯が鳴った。
間単に部屋番号を伝えた。

5分ほどで高山が着いた。
 「久しぶりやな」
人なつっこい笑顔を浮かべながら、ドアの前で私を抱き締めた。
煙草の煙とお酒の匂いがした・・・・。
 「大阪にいる時はとりあえず家に帰らなあかんねん」
そう言うと、そのまま私をベッドに押し倒した・・・。

ネクタイを緩め、スラックスのジッパーを慌しく下げ、
私のストッキングとパンティを同時におろした。
無言のまま何の愛撫も無しに高山はいきなり挿入してきた・・・・。
素早い展開で私のアソコはまだ充分に湿っていなかった・・・。
「痛い・・・。」

低い吐息だけを漏らしながら、男の身体がゆっくり上下し始めた。
化繊でできた喪服は柔軟性が無いので私の身体を締めつける・・・・。
 「苦しい・・・脱がせて・・・お願い・・・。」
 「すぐ終わるから我慢しいや・・」
捲し上げられたワンピースが胸元で止まり、呼吸が苦しくなる・・・・。
その狭い隙間に男の太い手が私の乳房を探して入り込んでくる・・・。

 「まどろっこしいなあ」
身体をうつぶせにされ、テレビ台に誘導される・・・。
 「しっかり手つきや・・・・」
もう一度ワンピースを捲し上げ直し、再び男の膨張したペニスが挿入された・・・。

うなじに男の激しい呼吸が響く・・。
耳たぶを噛まれ、うなじをべろべろと舐められる・・・。
ワンピースの上から乳房を激しく揉みしだかれ、あっという間に男が果てた・・・。
私はワナワナとその場にしゃがみこんだ・・。

高山はかなり酔っているのか、一瞬ふらついたが、
そのままスラックスをはき直し、
 「今夜はゴメンな・・・。」
と言いそのまま部屋を出ていった・・・。


私は疲労とショックでしばらくそのまま床にしゃがみこんでいた・・・・。




                    続く・・・。





















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