2001月9月×日(金曜日) 自宅から少し離れた寂れた駅のロータリーで、 ブラックのサーフを探した・・・。 ”南條”と名乗る男が乗っている車・・・・・・・・・。 七月のことだった。 午前中、家族が出かけてからゆっくりシャワーを浴びていたら、 留守電にしていた電話に、けたたましい男の叫び声が聞こえた。 「すいません!場所がよくわからなくて道に迷ってます。 時間どおりに着かないかもしれないです!至急携帯に連絡ください! 090−××××−××××まで!お願いします」 ただならぬ焦った男の声だった。 どうやら市外局番を間違っているらしい・・・。 私の家の番号は、市外局番違いで有名なスタジオがあるせいか、 間違ったFAXなどがよく届く。 まあいいか・・・と思いながら、シャンプーを終えて、 バスルームから出てくると再び電話がコールした。 すかさず留守電が稼働し、先ほどの男が慌てた声で叫び始めた。 「すいません・・・本当に場所がわかんないです。 このままだと10時の納品にどうしても間に合いません。 連絡ください。」 かなり泣きそうな男の声だった。 少し可哀想になり、さきほど男が伝えた携帯番号にコールした。 「あの・・・・さっきからへ間違い電話を入れられているようですが。 たぶん市外局番を間違ってらっしゃるんではないかと・・・」 「ええっ?・・・マジですか?」 私は勝手知ったその市外局番を伝えた。 「ありがとう!」 男は素っ気なく電話を切った。 翌日の夜10時頃電話が鳴り、でてみると昨日の男だった。 「昨日はありがとうございました。おかげさまでなんとか間に合いました。」 「いえ・・・よく間違い電話があるからすぐにわかりました。」 南條と名乗るその男はかなり焦っていたことや、 納品が遅れると二度と仕事が来なかったかもしれないというような話をした。 そろそろ夫が帰ってくるかもしれない・・・・。 「すいません・・・そろそろ主人が帰ってくるかもしれないので・・・。」 「あ・・・結婚されてたんですか?声が若いのでもっとお嬢さんかと・・・。」 少しハスキーな声でそう言われると悪い気はしない。 「あの・・・また昨日くらいの時間帯に電話してもいいですか?」 断れずに、「ええまたどうぞ」と軽く流してその夜は電話を切った。 その後も何度となく、午前中の時間帯に電話があった。 南條もかなり若い声だったが、同い年であることや、 美術品の運送の仕事をしていることがわかった。 世代が同じせいか、話がよく合った。 何度か御礼に食事でもおごりたいいう話も出たが、 美奈が夏休みに入ってしまったことで途切れてしまっていた。 九月とはいえ、まだ立っていると汗が滲む・・・。 バッグの中の携帯が鳴り、目の前にブラックのサーフが止まった。 想像していたよりも、もっと若くて精悍な男がいた。 同い年よりももっと若く見えて、自分が少しくたびれているような気がする。 「良かった・・・思ったよりずっと素敵な人で」 南條は私の顔を覗き込みながら言った。 「どこかでお茶でもしますか」 少し離れた駅とは言え、この辺りは近所の人たちが出没する可能性のある場所だ・・・。 「それとも二子玉川のあたりで食事でも?」 「あそこはちょっと人目が気になるから・・・。」 何も無い間柄としても、この時間にこの辺りだと、誰かに見られてしまう・・・・。 「そっかあ、奥さんだもんね。じゃあちょっと走りますか」 南條は車を発信させた。 環八に出て、高井戸方面に走らせる。 東名高速の表示が出て、車は左折して東名高速に入った。 「あの・・・・どこに行くんですか?」 「この辺りだと人目が気になるんでしょ?横浜方面まで行きましょう」 横浜の港の方だと環八を右折して、第三京浜に入った方が早いはずだ・・。 車は川崎インターを越え、港北のインターも越え、 やっと横浜町田インターで降りた。 目の前にホテル街が広がった・・・・。 「私そんなつもりじゃありませんでした・・・。」 「だけど、食事をしようと誘ったら、人目が気になるからと言ったのは、貴女の方だよ?」 私は言葉の遣い方を間違ってしまったことを後悔した。 「大丈夫。無理矢理犯したりはしませんよ。それにこの辺りのホテルは、 結構美味いランチ出したりするとこあるんですよ。 食事しながら話でもしましょう。人目は絶対に無いから。」 南條は笑いながら話した。 大通りを右折し小道に入ると小奇麗で凝った作りのホテルが立ち並んでいた。 その中の一軒に車を滑りこませると、 金曜日の午前中だというのにかなりの車が駐車していた。 「みんな悪いんだなあ」 南條が笑いながら言った。 ホテルの部屋は繁華街の部屋の数倍もあり、 ガラス張りのバスルームも、ちょっとした温泉くらい広かった。 「何か食べます?」 南條はソファに座りながらメニューを差し出した。 二人でオムライスとシーフードピラフをオーダーした。 南條の言う通り、簡単なサラダとスープもついて、味も悪くなかった。 窓を開けると、爽やかな風が吹き抜け、ラブホで過ごしているとは思えなかった。 南條はおしゃべりだった。 抑揚のある話し方で何度も私を笑わせた。 「さあ!バブルバスがあるから一緒に入ろう!」 バスルームに行くと、ボトルに入ったバスバブルをバスタブに注ぎ込み、 蛇口から勢いよくお湯を流し始めた。 「見に来てごらんよ。泡が凄いよ?」 甘い香りがバスルームから溢れていた。 南條の側に行って一緒に覗きこむと、すかさず唇を重ねてきた。 南條は慣れた手つきで私の衣類を一枚一枚剥いでいった・・・。 色黒で筋肉質な身体の南條を見て、突然羞恥を覚えた。 「窓が開いてて恥ずかしい・・・。」 「お願い!見ないで・・・・。」 すかさず私の身体を横抱きにして、泡だらけのバスの中に沈めた。 「これなら見えないよ」 目の前にそそり勃った男性自身が見えた。 泡の中で、子猫を撫でるように全身を愛撫された・・・。 うなじや肩に優しいキスを繰り返され、火照った身体がさらに熱くなっていた。 全身を触り続けながらも絶対に私の秘部には手を触れない。 何度も言いたくなる・・・「欲しい・・・」と・・・。 南條は私を抱き上げると勢いよくシャワーをかけた。 私は赤ん坊のように、されるがままに身をゆだねていた。 バスタオルで丁寧に身体を拭かれ、再び横抱きされてベッドの上に横たえられた。 太ももをゆっくりと開き、いきなりのクンニ・・・。 「イヤ・・・恥ずかしい・・・・」 無言のまま、筋肉質な腕が太ももをしっかり押さえ込んでいる。 無駄の無い筋肉質な肉体を見て、この男には絶対に敵わない・・・と思うと、 全身の力が急速に抜けていった。 「あぁ・・・もうぐちゃぐちゃになりそう・・・」 クリトリスを隈なく舌で刺激され、勝手に腰が動いてしまう・・・。 「ぐちゃぐちゃになりな・・・」 乱暴に言いながら今度は私の乳房を揉み始めた。 乳首を舌で巧みに転がし、片方の手で全身を撫でまわす・・・。 「ああ・・・欲しいの・・・・」 「何が欲しいの?コレかな?」 ハスキーな声を発しながら今度は私の手を自身に導いた・・・。 そのモノは20代の男のように硬く尖っていた。 私は耐え切れなくなって、身体を移動させながら何とか入れようとしていた。 「まぁだまだだよ」 私の行為を裏切り、今度は足の親指を口に咥えた。 「シーツがこんなに濡れているよ?」 全身が過敏になり、身体中がペニスを欲していた・・・。 「お願い・・早く入れて・・・・」 南條がやっと身体を起こし、座位で挿入してきた・・・。 「ああぁぁ・・・・・」 私は声にならない叫び声をあげていた。 激しく突き上げながらも、首筋や顎には優しいキス・・・・。 全身に緊張が走る・・・・。 「イク・・・・」 「イッていいよ・・・。何度も・・・・。」 耳たぶを噛みながら囁かれるやいなや、私は一度目の絶頂を迎えた。 全身の力が急速に抜けて、ベッドの上に倒れこんだ・・・。 「少し入れながら眠る?」 私の身体を横にして、今度は後ろからゆっくりと挿入してきた。 「しばらく動かないで・・・。そのままでいて・・・。」 「わかったよ」 後ろから抱き締められ、挿入されたまま私は眠った・・・。 胸元に刺激が走り、浅い眠りから目覚めると、 南條が乳首を転がしていた。 「お目覚めかな?」 30分ほど眠っていたようだったが、ペニスは硬いまま挿入されていた・・・。 ゆっくりとピストン運動が始まる・・・。 身体を起こされ、今度は後ろから貫かれる・・・。 後ろから攻められたまま右足を持ち上げられ、南條の肩に置かれる・・・。 かなりきつい姿勢だが、自分のアソコが締まっていくのがよくわかる。 激しい突きで腰が痛くなってくる・・・。 ヒートアップしてきた南條が私の臀部を叩く・・・。 挿入したまま今度は私の足を持ち上げ、そのまま正常位に・・・。 両足を肩にかけられ、より深く挿入される・・・。 ずり上がってしまう私の身体を何度も引き寄せ、 より深く、、、より深く、、、私の子宮を攻め立てる。 下半身の感覚が麻痺し始めて、気が遠くなりそうになる・・・。 「もう一回イク?」 私の頬を優しく撫でながら囁く・・・・。 「イク前に繋がってるところを見てごらん・・」 今度は私の足を高く上げ、上から挿入し直した、、、 「目を開けてごらん?」 天井の方に高く持ち上げられ、思いっきり開かれた太ももの間に 黒いペニスが上下していた・・・。 中途半端な逆立ち状態で頭に血が上り、 私は絶叫しながら気を失った・・・・。 「奈緒子さん・・・・」 どのくらいの時間、わからなくなっていたのだろう・・・・。 名前を呼ばれて、やっと我に返った・・・。 「ちょっとハードな体位だったかな?」 南條はアッサリと笑った。 ふと腰に硬いモノを感じる・・・。 「南條さんまだイってないの?」 「イキそうだったけど奈緒子さんが先にイッっちゃったから」 「あ・・・・・。」 フラフラになっている腰を何とか持ち上げ、 今度は私の方から南條にキスをした。 「無理しなくてもいいよ・・?」 「貴方もイッて欲しいから・・・。」 無言のまま私をうつぶせにすると、激しく挿入してきた。 ハイスピードで私を突いてくる・・・。 右手を掴み、乳房に辿りつくと鷲づかみした。 「またイキそう・・・・。」 「よし!」 それまでほとんど最中は無言だった南條が、 始めて呻き声を上げて、私の背中に崩れ落ちた。 ホテルを出てからは何事も無かったように、 私を車に乗せて、最寄の駅まで送ってくれた。 「また機会があれば」 爽やかな笑顔を残して、ブラックのサーフが走り去って行った。 |
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