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世界の中心で愛を騙ったケダモノ(1)開戦
アスペルギルス 著


 水着に包まれた清川さんの尻は、まだ水滴をしたたらせている。そう、プールから今まさに出た瞬間で、膝から下はまだ水の中にあるのだ。俺は、プールの中からその腰を捕まえて、水着の股の食いこみをずらしてやった。

 「きゃんっ!」

 清川さんは、後ろから捕まえられて上体をプールサイドに押しつけるような形になって自然に尻を俺の目の前に突き出す。俺は、ずれた水着から覗く清川さんの濡れた割れ目に指を突っ込んだ。生暖かいその中で指をかき回し、とうに確認済の清川さんのGスポットを擦る。プールの水よりも暖かくてちょっと粘りのある液体が溢れてきて俺の指を濡らす。

 「や、やぁん、はん、はぁっ…」

 清川さんは、俺の前でだけ見せるようになった女の子っぽい嬌声を上げて俺の前の前で尻を振った。体にぴったりと張り付いた競泳用水着が顕にする鍛えられた筋肉と、俺に開花させられてますます丸みを帯びてきた女性らしい胸や腰との絶妙なバランス。

 「…あぁっ、ねぇ…お願いだよぉ、指だけじゃ…」

 「ん?…指だけじゃ、何かなぁ?」 

 俺はとぼけてさらに突っ込む指を増やす。

 「ひぁっ…あぁっ…。意地悪しないで…」

 「はっきり言ってくれないとわかんないよ」

 お約束だなぁ…と我ながら思いながら俺はそんなことを言う。

 「おちんちん…」

 清川さんは、突っ込まれた俺の指を鍛え上げられた筋肉で締め付けながら尻を振っていた。プールサイドに押し付けられた豊かな乳房をかばうように胸の脇に添えられた手。その指を赤い唇に押し当てながら、清川さんはためらいがちに、それでも何度も言わされた卑語を口にする。

 「キミのおちんちんを、わたしのおまんこに入れて…」

 「えー、いいのかなぁ、神聖なプールでそんなことして」

 初めてした時に清川さんがそんなこと言って抵抗したのを思い出しながら、俺はからかった。そろそろ卑語プレイも清川さん慣れちゃってマンネリかなぁ。とか思いながら。

 「あぁん、そんな事言わないで…」

 俺は、プールの上がり段に足を掛けて腰から上を水から出した。パンツを脱ぐと準備万端整った俺の肉棒が顔を出す。俺は、ずれた水着の脇からねじ込むように、それを清川さんに挿れる。濡れた水着が当たって気持ちいい。俺は、その勢いのままに後ろから腰を突き上げて清川さんを犯していった。

 「…ひぁっ…あはぁっ!」

 待ちかねた挿入に、清川さんは押し殺したよがり声を上げながら自分から俺に合わせて腰を使った。心がどんなに恥ずかしがっても、運動センス抜群の清川さんの体は、男を咥えこんで自分が気持ちよくなるコツをたちまち身につけている。

 「…あは、あぁぁ、あはぁんっ!」

 清川さんの引き締まった筋肉が俺に絡み付く。俺は、脇から手を伸ばして彼女の乳房をかき抱いた。

 …携帯の呼出し音が鳴り響いたのは、その時だった。

 俺は、慌てて脱いだパンツに手を伸ばし、ポケットから携帯を取り出す。携帯と言っても電話じゃない。紐緒さん特製の携帯通信機だ。俺は部下Aとして常にそいつを肌身離さず持ち歩くことを義務付けられえているのだ。

 「すぐに来なさい」

 例によって何の説明もなく、紐緒さんは言った。

 「…三十分で行くよ」

 清川さんの乳房をまさぐり、腰を突き上げながら俺は言った。溢れんばかりの快感に夢中の清川さんはそれに気付かない。

 「五分でイカせて、十分で来なさい。…清川望の性感帯は脇腹よ」

 「…わかったよ」

 「…あふ、あはぁ、あぁぁぁんっ!」

 清川さんは、抑えようもないよがり声をひと気のないプールに響き渡らせていた。

 

 結局、十五分かかった。清川さんの体力をちょっとばかり低く見積もりすぎていたようだ。

 「遅かったわね」

 俺が実験室に足を踏み入れるなり紐緒さんは言ったが、それ以上俺を責めるようなことはなかった。

 実験室には、珍しく紐緒さん以外に人がいた。無造作に刈られたショートヘアの、生意気そうなと言うか気位の高そうなというかまだ幼さの残る美少女だ。これだけの存在感があれば、きらめき高校の生徒であれば俺が知らないはずはないが、ちょっとその顔に覚えはなかった。いや、なんだかどこかで見たような記憶がなくもないのだが、その記憶の正体を思い出すことはついに出来なかった。

 きらめき高校の生徒でないとすれば、或いは中学生かとも思うような、まだ幼さの残る少女は、紐緒さんとお揃いの白衣に身を包んで、好奇心いっぱいの目で俺を見ていた。

 「…この子は?」

 「私の弟子よ」

 「弟子?」

 俺は我が耳を疑った。弟子?『部下』でも『助手』でも『実験動物』でもなくて『弟子』?紐緒さんに弟子入りするような無謀な性格の持ち主がこの世にいたというのだろうか。

 「メイなのだ。ひびきの高校2年なのだ。…よろしくお願いするのだ」

 ひびきのの生徒…なら俺が知らないのも無理のない話だが、だとしたらこの少女…メイを見た時に感じる既視感は一体なんなのだ。…いかん、口調が移っている。

 「時間がもったいないわ。人員も揃ったことだし、始めましょう、メイ」

 俺の名前は呼んでくれたことがないくせに、弟子は名前で呼ぶのか。俺は、目の前にいる生意気そうな少女に軽い嫉妬を覚えた。

 「はいなのだ」

 メイは、白衣の前のボタンを外した。そして、白衣の前を大きく開く。その様子は、何だかまるでコートの前を開く変質者みたいでちょっと可笑しかった。けれど、そのメイと夜道の変質者との間には表面的な姿以外にももう一つの共通点があった。

 メイは、白衣の下に何一つ身に付けていなかったのだ。

 

 心もち膨らみ始めたばかりの少女の乳房。顔から受ける幼い印象そのままに、メイの肉体はようやく女性へと分化し始めたばかりの姿を曝していた。申し訳程度にくびれたウェスト、未発達の腰。そこからまっすぐ伸びた太腿にはまだ殆ど脂肪というものがついていない。その間にひそむ陰裂には、まだ一本の陰毛も生えてはいなかった。

 しかし、その幼い形状とは裏腹に、メイの肉体は明らかな女の快楽のしるしを露わにしていた。薄い乳房の上で、待ち針の先ほどの大きさの乳首は、しかし真っ赤に充血して痛々しいほどに勃起していた。そして、メイの無毛の陰裂は、ぱっくりと口を開け鮮やかな苺色の花弁を曝しながら愛液を溢れさせている。溢れた愛液は少女の太腿をたどり、膝の裏まで流れて処女の肌に光る痕跡を残していた。

 「お願いするのだ…」

 メイは、悦楽に霞む眼で、欲望に掠れる声で、俺を見て、そして言った。

 「…はいぃ?」

 「切なくて、たまらないのだ…。どうか、メイの処女を奪って欲しいのだ」

 メイの、化粧気のない唇から掠れた声が洩れる。俺にはロリの気はないはずだったのだが、欲望にむせび咽くようなメイの肢体を目の当たりにし、その欲望に潤んだ声を聞かされているうちに、男の単純な欲望を掻き立てられて内に燃え上がるものがある。

 だがしかし、俺は男である前に紐緒さんの部下Aなのだ。目の前にぶらさげられた餌に単純に飛び付くには、紐緒さんと過ごした日々は長すぎる。俺は、横目で紐緒さんをちらっと見る。

 「してあげなさい」

 紐緒さんは、俺の顔を見ずに言った。

 「メイには新しい催淫剤の実験台になって貰ったのよ。いいからしてあげなさい」

 そんなことを言われても。それはもちろん、俺としても紐緒さん一人に絶対的な操を奉げているというわけではないが、それでも紐緒さんの目の前で他の女を抱くというのには抵抗があった。

 「…お願いします、なのだ…」

 メイは、愛液にまみれた脚をガクガク震わせながら俺に哀願した。このまま放っておいたら気が狂ってしまうかもしれない。これは人助けなのだ。俺は、そう自分に言い聞かせ、メイの体に手を掛けた。

 「ひゃぁぅんっ!」

 白衣の上から肩に手をかけただけで、メイはびくびくっと震えた。がくっと腰が落ちて、床にへたり込みそうになる。愛液が飛沫となって実験室の床に飛び散った。

 俺はメイの白衣を脱がせ、予め敷いてあったマットの上にメイを転がす。薄い乳房をまさぐり、力を入れすぎないように細心の注意を払って乳首に触れる。それでも、指先がほんのわずか乳首に触れた瞬間、メイは激しく体を震わせて悲鳴のような喘ぎ声を上げる。

 処女の愛液にびしょびしょになった幼い割れ目に手を伸ばす。洪水のように濡れてはいても、処女の上に未成熟のメイのそこは容易に男の侵入を受け入れはしない。けれど、乱暴なくらいに扱ってもメイに痛みはまったくないようだった。

 「…ひぁぁ、あはぁぁぁ、いゃぁぁぁぁっ」

 …紐緒さんの作った媚薬であれば半端な効力ではないだろうとは思ったが、それにしても信じられないような効き目だった。明らかに処女でありながら、メイの肉体は全身で性の快楽を発生させて僅かな刺激にも過剰に反応して身悶えている。

 「…メイ。ヒィヒィ言っているだけではわからないわ。ちゃんと報告しなさい。それでは実験にならないわ」

 と、紐緒さんは無慈悲なことを言う。しかし、快感の渦の中で溺れかけていながら、メイはちゃんとその言葉に反応した。…さすがに紐緒さんの弟子だけのことはある。

 「…は、はいなのだ…。す、すごく気持ちいいのだ…。あ、あひゃぁっ…。体が、からだが熱くて、じっとしていられないのだ…ひぃぁぁぅっ…」

 「部下A、手を休めない!」

 俺は、メイの膣内[なか]で指を動かした。

 「…あひぃぃぃぃっ!」

 メイは、俺の軽い愛撫だけで何度も達してしまっているようだった。それでも、快感にほとんど我を忘れながらもちゃんと意思を保っているあたり、この少女も只者ではなかった。この強靭な精神力、紐緒さんの弟子を名乗るにはそれだけのものがやはり必要なのだ。

 「…お、お願いなのだ…」

 メイは、全身を引き裂かれるようだろう快感に目を潤ませながら言った。

 「い、入れて欲しいのだ…たまらないのだ…」

 「メイ、これは科学なのよ。そういう曖昧な言い方ではいけないわ」

 メイは、紅潮した頬をさらに真っ赤にした。

 「…で、でも…」

 「何と言うかは教えたはずよ。正確に言いなさい」

 俺は、紐緒さんの言葉嬲りと歩調を合わせてメイの快感のポイントを正確に刺激する。

 「…あ、あぁぁ…っ!お、お願いするのだ!その逞しいおちんちんを、入れて欲しいのだ…」

 「どこにかなぁ?」

 俺は、この気の強そうな少女に紐緒さんがしようとしていることを察して、調子を合わせる。

 「…お、おまんこっ!メイの…メイのびしょびしょのいやらしいおまんこにおちんちんを入れて欲しいのだ…!」

 俺は、メイの幼い割れ目に肉棒を押し込む。薬のために濡れて開き切っているとはいえ、その小さい割れ目に俺のモノは大きすぎた。メキメキと肉の裂ける感触。処女のきつい締め付けが肉棒を排除しようとするかのように蠕動する。

 しかし、メイは痛みなど感じていなかった。股間から鮮血を流しながら、メイは言葉にならないよがり声をあげ、幼い腕を懸命に俺に巻きつけて引き寄せようとする。俺は、全部入りきらない肉棒をゆっくりと動かしながら、メイの腰に男の欲望をぶつけていった。

 「…あ、あひぃっ…す、すごいのだ…」

 「解剖図は見せたでしょう。正確に報告しなさい」

 メイは、細い脚を俺に巻き付け、始めて味わう男の肉体を貪りながら涸れんばかりに大きな声を出す。

 「ひぁっ…たまらない…、カ、カリが当たって…、気持ちいいのだ…。奥まで当たるのだ、あぁぁぁんっ!」

 「イク時はちゃんとそう言うのよ」

 そう言う紐緒さんの声も、なんだか掠れているように聞こえた気がした。

 「ひぃっ、ひぁぁ…もう、もう…」

 メイの処女肉は、強烈に俺を締め付ける。メイは今にも絶頂に達しそうだったが、メイの激しい締め付けに俺も限界寸前だった。

 「ちゃんと、中で出してあげるのよ。避妊なら心配する必要はないわ」

 紐緒さんのハスキーボイスが俺の背筋をくすぐるように響く。

 「もう、もう…、あひぃ、イク、イクのだぁっ…あぁぁあぁぁあぁぁーっ!」

 メイの甲高い絶頂の叫びを聞きながら、俺はメイの処女肉の中に欲望の塊を吐き出していた。

 「あぁ、あぁぁーっ!出てる、メイの中に熱いものがいっぱい出てるのだっ!いっぱい、奥まできてるのだ…」

 

 「…結果は良好ね」

 紐緒さんは、満足気にそう言った。

 「…で、媚薬の実験するためだけに弟子をとったわけじゃないんでしょ?」

 と、俺は言った。メイは、椅子にかけた俺の前に膝まづいて、血と愛液と精液にまみれた俺の肉棒を口に含んで清めている。

 「当然ね。…そう言えば、まだ言ってなかったわね。彼女のフルネームは、伊集院メイ」

 「伊集院!?」

 その名を聞いて、俺の背筋に戦慄が走る。

 「って、まさか、あの伊集院…」

 「そう、伊集院レイの妹よ」

 伊集院レイ。きらめき高校のみならず、近隣住民でその名を知らぬものはいない。およそその変人ぶりと常軌を逸した行動力において、きらめき高校で紐緒さんに対抗できる者といえば伊集院レイをおいて他にはないだろう。日本はおろか世界の政財界に深く根を下ろす伊集院財閥の御曹司。紐緒結奈かあくまで個人として『ヘン』なのに対して、伊集院の背後には強大な政治力と財力というバックがあるのだ。

 その美貌が故に女生徒には人気があるが、その性格故に男生徒にはおおかた嫌われている。まあ、男女問わず敬遠される紐緒さんとはいい勝負と言えるだろうが。

 俺は、つい今しがた俺のしたことに気付いて慄然とする。

 「すると紐緒さん、俺はたった今、伊集院財閥の娘を薬盛って犯したと、そういうことになるわけ?」

 「…あなたにしては呑み込みが速いわね。まさにその通りよ」

 「紐緒さん、伊集院と戦争でもする気なの?」

 紐緒さんは、さも可笑しそうにくつくつと笑った。

 「せっかく手に入った駒を使わない手はないでしょう?言っておくけど、弟子入りを志願してきたのはメイの方よ。どのみちいずれは決着をつけなければならない相手だわ」

 俺は、己に降りかかった運命に天を仰いだ。紐緒さんの部下をやっている限り、いつかこういう日が来るのは宿命とも言えるものだったが。確かに、紐緒さんならアメリカ・ロシアとまとめて戦争しても負けはしないだろう。しかし、その配下の一兵卒が無事でいられるかどうかというのは全く別の問題なのだ。

 「…伊集院ごときに負けていて、世界征服などできるわけがないわ」

 しかし、そう言って艶然と微笑む紐緒さんは美しかった。

 「…ルドルフにできたことが、この私にできないと思う?」

 ルドルフって誰ですか、紐緒さん…84年の三冠馬?

 だがしかし、俺にはもはや紐緒さんにどこまでもついていくしか道は残されていない。

 俺は、愛おしげに頬張るメイの口の中に、俺の決意の証しを放出した。

 

 続く

 


解説

 あああああ、この上こんな話始めちまっていったいどうするんだ。

 メイ「何も問題はない。キサマが執筆に精を出せば済むことなのだ」

 …えーと、一応現段階ではこの話は全5話の予定です。話それ自体はかなり細かいところまで出来ているので問題はないんですが、如何せん時間が…。『影の輪舞曲』の続きも書きたいし、リクエスト受けてるのもあるし、『Darling Saga』もネタいい加減溜まっちゃってるし、ああ、それから『錦糸公園前派出所』の続きも…。

 メイ「それはキサマが自分の力量も考えずに無闇に手を広げたのが悪いのだ。文句を言うな」

 (…いちいち本当のことだけに腹が立つぞ)…だいたい、なんで今更『ときメモ』なんだよ。

 メイ「結奈さまとメイの魅力は永遠なのだ」

 …はいはい(逆らうのはやめよう)。この話は前の『実験動物は裸エプロンの夢を見るか?』の続きということになってますが、知らなくても別に問題はないです。

 では、また次回。

 


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