全滅危機生物保護法第八項其の四 不特定
ナンバー五十三 レヴァイズの樹
現医療技術では治療が困難とされる心臓病。
レヴァイズの実には心臓病の特効薬となるディルブディアントが多量に含まれており、その実を食べることが現段階では唯一の治療法である。
レヴァイズの樹はセボック村近辺の森林地帯にのみ生息が確認されているのみであり、本数は百にも満たない。
植物の様でありながら繁殖には哺乳類の身体を使わなくてはならない。
レヴァイスの精子と哺乳類の卵子が受精することにより、体内にて球根を作り体外に排出される。その後球根は自ら地面に潜り樹となる。
とくに繁殖時期は持たず捕獲用触手範囲内に入った雌を利用する為、霊長類(人間)はレヴァイズの実を採取する以外に近づいてはならない。
保護理由
現段階での唯一の心臓病特効薬である為、医療技術が発達し心臓病が治せるまでにならなければ打ち手がなくなり、多くの人命が失われると予測できる。
体外に排出された球根が適切な場所に落ちるとは限らず、また芽のうちに草食動物に食べられてしまう為繁殖率も低く、保護の必要がある。
セボック村より南西の森。レブスの森。地図上ではそう記されている。しかしその森は厳重に封鎖されており、誰も入ることは許されないでいた。
人々はその森をレヴァイスの森と呼ぶ。
その森に入れるのは国からの命により、レヴァイスの実を取る為に編成された兵士のみであった。
まだ封鎖されていない頃、一度入ったものは二度と帰って来れないとされ、悪魔の森とも呼ばれたこともある。
近年その森の状況解析により、人々を襲う植物のようなものが判明し、同時にそれから採取された実からは心臓病に対する免疫、完治までさせてしまう成分までが得られた。
国はその生態不明種の生息状態を調べ、現医学では治療困難な心臓病特効薬に成り得るこの生物の保護を決めた。
無論人々にとって脅威でしかないこの生物は扱いが難しく、一般人が入れぬ様に完全封鎖し、森に入れるのさえ国からの命令を受けた兵士のみに限定した。
人々からこの生物の脅威を取り除き、なおかつ医療の為の保護。その政策に多くの人民の命が救われていた。
しかし、その国にとって予測できない事が今ここに起こる事となる・・・・。
レヴァイスの森の中に一際明るく光り輝く。その光はすぐさま消え、光りと引き換えに一人の少女が現われた。
リルカ・エレニアック。エレニアックの魔女っ子と言われる姉の妹。
「あちゃ~、またやっちゃった(汗」
草の上にトスン、と放り上げられた彼女は逸早く自分の失敗に気づく。送り先を頭に思い浮かべてテレポートジェムを使ったのはいいが、明らかにその場所とは違う。
彼女とテレポートジェムの相性の悪さが成せる技である。
「どうしよう・・・・もうテレポートジェムがない・・・・」
バックパックを覗き込むが、そこにある道具の中にてレポートジェムはなかった。
「なんだろ・・・・この胸騒ぎ・・・・・」
普通の森では感じない不安。少し怯えながら周囲を見渡す。見た目は普通の森だが、何かが違う。
「でもでもぉ、もう歩いて森を出るしかないし」
バックパックから魔法発動体の傘を取り出す。
「エレニアックの魔女っ子と呼ばれるお姉ちゃんの妹だし」
バックパックを背負い直す。
「何が来てもへいきへっちゃら!」
歩き出そうとした。
「・・・・・・」
一歩を踏み留める。
「どこに向かえばいいの?」
リルカは二時間ほど歩く。この森のどこに下りたのかすら分からず、そして一向に森の外に出られる気配はない。
「う~ん・・・・傘に頼ったのがいけなかったかなぁ・・・・」
この方角に向かっている理由はただ一つ。傘を地面に立て、倒れた方向に向かっているだけであった。
そして、違和感も少しずつ大きくなる。
「・・・・・何も聞えない」
歩きを止めた。よくよく考えてみれば、ここまで来る間一度たりとも鳥の囀りすら聞いていないのだ。そして肉食動物の獲物を狙う視線すら感じない。
ただ聞えてくるのは草を掻き分け、踏みつける自分の発する音だけであった。
ズササササ・・・・・
風が吹くたびに木々の葉が鳴り、それがさらに恐怖を掻き立てる。
風が止めばそこにあるのは静寂。
「嫌な感じ・・・・・」
周囲を見渡す。すぐに木々が立ちはだかり、遠くまで見えない。テレポートジェムを使ったのが大体十時頃であったであろうか、昼間だというのにまるで夕暮れの様である。鳥の囀りさえあればうっそうと茂りながらも、清清しい森という印象は持てるのであるが・・・・。
「?」
不意に何かの視線を感じた。後ろを振り返っても何もいない。
「おっかしいなぁ~?」
再びリルカは歩き出した。
「お腹減ったぁ・・・・・」
とうに昼も過ぎ、歩く速度も遅くなるリルカ。バックパックに入れたと思っていた弁当が見当たらず、仕方なく森を出ることを最優先に歩いていた。しかしながらお腹の虫はリルカの意思とは無関係に「ぎゅるるるる~」っと食事を催促する。
「あぅぅぅ・・・・」
木の実でもないかと探してはいるがぜんぜん見当たらない。
「きゅうけいたいむぅ~」
少し休もうかと一番近くの木の幹に背中を当てて座りこんだ。
「?」
背中の感触が変だった。木の幹にしては弾力があり、なぜか温かい。苔でもあるのかと振り返ってみても、どう見ても木の幹であった。
「???」
上を見上げた。五メートルほどの高さの所にその木の葉といっしょに木の実が成ってる。お腹の減っているリルカにとって、その実はとてもおいしそうに見えた。しかし傘を手にジャンプしても届かない。
「こうなったらぁ!」
傘を目の前に持ち、短く呪文を唱える。ヒュ-ンと小さな音を立てて傘が青白く光り始める。
「フレイム!!」
青白い光が傘の先に集まると、炎の塊が出現し一直線に枝を目指し焼き切る。
そしてまとまった枝が支えを失い、リルカの頭に降ってきた。
「あぅぅ~(汗」
枝の集まりから這い出し、泥を払う。木の実をもぎ取り一口かじった。
「ちょっと酸味があるけど・・・・・」
それでもお腹の虫は食べ物が来たこと自体に満足し、鳴き声が止んだ。
「食べられるだけいいよね」
ほぼリンゴと同じ大きさの実を二つほど平らげる。この先のことも考え、落ちてきた枝に残る木の実を幾つか拾い、バックパックに詰め込んだ。
「あれ?これって・・・・・」
最後の一つを入れようとして手が止まる。さほど気にせずに食べたが改めて見ると本でしか見たことのない実であることに気づく。
「ひょっとして・・・レヴァイスの実?」
ヒュン。風を切る音がして頭をかすめ何かが飛んでいった。地面に落ちたそれはリルカ愛用の傘であった。後ろを見る。幾つものツタが垂れ下がっており、風が吹いているわけでもないのに揺れている。否、動いている。
「うそぉ!」
リルカは気づいた。何故動物がいないのか。何故こんなに静かなのか。この森に対する違和感がなんなのか。
リルカがいる場所。そこは何人たりとも立ち入ることを許されない魔の森、レブス。
(逃げなきゃ!)
危機感を感じたリルカ。本来いるはずの動物達。レヴァイスの樹を恐れ、全ての動物がこの森から逃げ出したのだった。そこに突如現われた人間の牝。誰に教わらずとも、この樹が自分を捕獲した後何をするのかは容易に想像できる。
すぐさま立ちあがり、走り出す・・・・・・・はずだった。
右足で地面を蹴り左足を前に出そうとしたが、それよりも早く樹のツタがリルカの左足を捕らえていた。
「わわわぁ!!」
バタン!!思いっきり地面に転ぶリルカ。起き上がろうとしたがツタは有無を言わさずリルカを引き寄せる。
「放して!!放してぇ!!」
左足に絡み付くツタに踵落としを食らわせる。しかしながらツタは何もされていないかのように動じず、ぐんぐんと樹の幹の前に引きずっていく。
(魔法で!)
植物は火に弱い。魔法を唱えてツタを焼き切ろうと考えたが、発動体である傘は手の届かない所に転がっていた。
「そんなぁ~」
無駄だと分かっても、リルカは傘をつかもうと必死に手を伸ばす。
「ひぁっ!」
腰にもツタが巻きつく。振り返ると樹の幹は目の前であった。
パシ、パシ、パシッ!
ゆらゆらと揺れていたツタが一斉に伸び、首に、両手首に、腰に、太ももに、両足首に巻きつく。そしてそのまま空中へとリルカを持ち上げた。
「な・・・・何する気よ・・・・」
この樹がリヴァイスの樹であると知ってしまった以上、言わずとも自分がどうなるかは自ずと分かってしまう。ツタの合間にある、ツタとは別の形をした触手に対して、危険信号が鳴り響く。
触手が動きを止める。シュルシュルシュルシュル!不敵な音がなり、触手がリルカに向かって動き出す。
「触らないで!!」
身をよじって逃れようとするが、難なく触手はリルカの身体に纏わりつく。数度服の上から、触手でリルカの身体を撫で上げ、服の形状を把握すると、侵入を開始した。
ワンピースであるゆえ、スカートを捲り上げられる。白い肌をすべり、小さな二つの膨らみを越え、首元から頭を出す。他の触手も襟から、袖から侵入し、他の場所から頭を出した。
ミュー---!!
ビィィィィィ!!
そのまま触手はリルカから離れるかのごとく、服の内側から逃げる。触手の力に対抗できない服は無残にも引き裂かれ、ただの布となり地面に落ちた。
「なにすんのよぉっ!!」
ばたばたと騒ぐが、リルカを拘束するツタは一向に緩まない。下着姿にされたリルカ。リヴァイスの樹に欲情という感情はあるのだろうか、服を引き裂いた触手が残りの布を潰しにかかる。
ブラに巻きつくとすかさず剥ぎ取った。プッと小さい音を立てて空中へと持ち去られ、小さいがお椀型に整った乳房が外気に触れる。
それを見届けると最後の一枚に向かって移動する。
「ちょ、ちょっと・・・・ホントに止めてよぉ・・・・」
血の気が引き、青ざめるリルカ。
腰の両側、太ももの付け根から白いパンツに絡みついた触手。三方向から引っ張る。ブッとゴムが引き千切れ、あっさりと布も破れる。産毛しか生えていない恥丘が樹の前に曝け出された。
ツタが両足を開かせる。ぴっちりと閉じた縦スジがくっきりと見える。
それぞれの触手は折り返す刀で、乳房に、縦スジに群がる。こぼれた触手は腹や腰、太ももやふくらはぎに寄り添い、その先端部を擦りつける。
「いやぁぁぁ!!」
悲痛な叫び。しかしながら触手はこの瞬間を待っていた。開かれた口にすかさず触手先端部を侵入させた。
「んぐぅ!!」
口中の触手はそのまま浅く前後に動く。生臭い匂いが口いっぱいに広がり、それだけでも吐き気が起こる。
じんわりと涙が浮かぶ。触手を吐き出そうと先端部分を舌で押すが、逆に先端を舐めまわすだけに留まる。そこで先端に穴があり、何か液体のようなものが流れ出てることに気づく。
(何が出てるの?)
その液体は甘く、口中の生臭さを掻き消すほどの甘い香りを放っていた。
ボプッ!!先端の穴が大きく開き、大量の粘液が放出される。
「うぐぅ!、ごふっ!ごふっ!!」
予測不可能な突然の放出に、リルカの器官に粘液が飛びこんだ。激しく咳き込む。
触手は外に出て、管の中に残る粘液をリルカの顔に塗す。透明などろりとした液体がぴゅっ、ぴゅっと弧を描く。激しく咳き込み、飲まなかった液体もリルカの口元からだらりと滴り落ちる。
「ぁ・・・・・・・ぁ・・・・・」
顔を上げるとそこには無数の触手が鎌首をリルカに向けていた。蛇が蛙を睨みつけ、今まさに襲いかからんとするその光景。
「ヤァァァァァァァ!!!!!」
触手の穴からさらに湧き出す細い触手。乳首にぴっと巻き付き、細かなバイブレーションを送る。摘めば潰れてしまいそうな小さな乳首も、細い触手の愛撫に徐々に硬くなっていった。膨らみ足りない乳房も、愛撫による無意識下での興奮に、一回りほど膨らむ。乳房の大きさの変動に、母乳が出るとでも思ったのか、細い触手を引っ込めて乳首に吸いつく。乳頭を優しく包み、くにくにと弄びながら。
まだ産毛しか生えてない性器。まだ男を知らぬその秘所に、凶器と呼ぶに相応しい擬似男根が押し付けられる。先端からは透明な液体を滲ませながら、一本の縦スジを丹念になぞる。自分で触ったことも無いその場所を触れられ、最初はおぞましい感覚しかなかったが、その悪寒も無くなっていった。隙間さえ無い秘所も、僅かに花開き、粘液に湿り始める。それでもその触手は深く入ろうとはせずに、何度も何度も縦スジをなぞる。
再び口中を犯す触手。喉の奥まで入り込み、口の中で身をくねらせ、自らを高みに持ち上げていく。先端から滴る粘液。好感をもてる匂いに人は警戒感を解く。嫌悪感を無くしたリルカは、その甘いシロップを飲もうと、次第に自分から触手に舌を絡め始めた。
じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ・・・・・
口中のピストン運動に卑猥な音が加わる。
(気持ちいい・・・・・)
もはや快楽に身を委ねる一人の少女。嫌悪感を無くした理由すら考えることが出来ない。呼吸のコツをすでに会得したリルカ。だからこそ快楽に身を委ねることが出来た。
ビク・・・・・ビク・・・・
触手が痙攣を始める。液体発射までのカウントダウンが始まる。
「んぐぅ!!」
縦スジをなぞる触手も速度を上げ、リルカを高みに誘導する。その速度が起こす快楽に、口中の舌の動きが止まる。すると口中の触手は自らを舌に押し当てて擦る。
ずりゅ!
縦スジをなぞる触手がオーバーランした。そのまま縦スジ上部に先端を持ってくると、薄い肉の皮を剥ぎ、その中にある小さな豆に食らいつく。
「!!!!」
言葉が出ない。いや、出せなかった。雷に打たれたかのように全身が硬直し、視界が白くなり、周囲が消えた。今までで一番強い快感。一瞬何にも考えることが出来なかった。そして何も分からなかった。初めて高みの最高点に押し上げられ、全ての制約から解き放れた瞬間。絶頂というものだった。
ドプ!!ドプ!ドプッ、ドプ・・・
口中の触手が爆ぜた。先端の穴が大きくなり、大量の粘液が口中に放たれる。脈打つごとに粘液が吐き出され、限界を超えても尚出そうと触手が震える。
口中に吐き出された甘いシロップは、今度は吐き出されずにリルカの食道を流れていく。
ビュク!ビュク!ビュクッ、ビュク・・・
豆に食らいついた触手はすぐさま豆を放し、粘液を吐きかけた。温かい粘液に包まれるクリトリス。粘液はそのまま縦スジにへと流れ込み、粘液を飲もうとしたのか、秘所が僅かに開く。開かれた秘所からはリルカ自身の分泌液が溢れ出し、触手の粘液と混ざり合い、重力に引かれて落ちていった。
触手という触手が一気に粘液を吐き出し、リルカを汚す。身体中ネトネトになり、その中で絶頂から我に返る。
「あ・・・・・」
自分に何が起こったかは分からないが、触手に何が起こったかは分かった。しかし予測の半分、触手から液体が発射されること、は的中が、残り半分その色までは外れた。
何故なら、その樹であれば自らの種を残す為の種子、白濁色の液体と予測していたからだ。
挿入すらなく果てたと思いこむリルカ。解放されるかと思いきや、全然その気配は無い。
(放して!!)
「まだだよぉ~」
喋ろうとした言葉とは違う発言。
(えっ?)
「おっぱい、吸ってよぉ~」
そう、リルカは心の中でのみ、拒絶しているのだった。
「アソコがじんじんする~」
自ら触手をつかみ、乳を吸わせようと乳首に先端の穴を当てる。もう一方の手で別の触手を秘所に当てて、擦り上げる。
(やめて!)
心とは裏腹に、快楽を求めるリルカ。心はまるで鏡に封印されたかのように隔離され、見たくもない欲望に赴く自分の姿を見せ付けられる。いくら叫ぼうとその声は届かず、成す術もなく見ていることしか出来ない。
にゅちゅ・・・・
行為はエスカレートする。触手がリルカの膣内〔なか〕に侵入しようとその亀頭を押し付けた。後押しする様にリルカ自身の手にも力が入る。
両乳首を触手に吸わせ、開いた手を秘所に運ぶと、人差し指と中指で未開の扉を開く。ピンク色の内壁に亀頭部分の密着を確認すると両手でその触手をつかみ、一気に引き入れた。
プッ!
痛みの無い軽い抵抗。いや、痛みは発生している。が、神経麻痺なのかその情報が脳まで到達しない。
膜を突き破ると、その亀頭は子宮壁にまで到達する。その直後。
びゅる!!びゅるる!!
触手の震えを手に感じ、脈動を身体の内に確認する。
「はやいよぉ」
子宮の突き上げに快楽を見出すが、その前に触手が果ててしまったのだ。隙間の無い子宮壁と亀頭の間。逃げ場所の無い触手の粘液は膣壁を強引に広げ、膣外に流れ出る。処女喪失の血が押し出され、薄くなり、透明な液体に変わっていく。
別の触手をつかみ、それを挿れようと果てた触手を引き出す。太くなった触手のカリの部分が、外に逃げ遅れた透明な粘液と残血を掻き出す。
ぬちゅ。
躊躇なく触手を挿れると、おもむろに動かし出す。
(やめて!勝手に動かないで!)
ビクン、ビクンとはねる脈動を手の平に感じ、締め付けることによる摩擦が生む快感を貪る。
その間も、触手は乳房に巻きつき揉みしだくように動き、乳首に吸いつき、細い触手でクリトリスを縛る。うなじに粘液をなすりつけ、太ももに幾つものキスマークを作る。
「あ・・・・もうすぐなんだね」
自分で動かしていた触手が、自ら動いている。やがてその動きは早くなり、振りほどかれない様に掴んでいるだけとなる。
絡みつく部分が見つからず、空中で順番待ちの触手を掴んだ。発射準備が整っているのか、穴からは止め処も無く粘液を滴り落としている。そのまま咥えると亀頭に舌を這わせ、シロップをおねだりする。
片手に一本ずつ触手を掴むと、手でしごく。身体中を愛撫され、激しく突かれるリルカに、手を動かす力は出せない。その分は触手自らが動くことにより解決を図る。
ビクビクビクビク!!
口の中の触手が喉の奥まで入った。両手の触手の穴がぐわっと開き、照準をリルカの顔に定める。膣内の触手は子宮を突き上げ硬直し、身体中に纏わりつく触手群が、その体を震わせた。
ぶぴゅ!!ぴぅ!!ぶぴゅ!!
どぷ!!どぷっ、どぷぅ!!
びゅぅ!びゅくっ!!びゅる!!
甘いシロップが口の中に放たれる。水鉄砲のような勢いで顔に粘度の高い粘液がかけられ、身体中は水飴に漬かったかのようにドロドロになった。
膣内に放たれた液体は少量ながら子宮内へと流れ込む。途端焼けるような熱い感覚が走り、リルカの頭の中は再び白くフラッシュする。
人格すら狂わす液体。まさに魔薬であった。
「ん・・・・・・」
意識を取り戻した先、目の前には鎌首をもたげている触手群があった。リルカを拘束する触手を除き、身体に纏わりついている触手はない。
「あ・・・・・・」
それでも両足は開かれ、膣内に異物の存在があった。
(なに?あれ・・・・)
木の幹が割れ、二つの直径十センチほどの白い玉を確認する。それぞれの玉の下からは半透明な何かが伸びていた。途中で一本に合わさり、その先を目で追う。
「えへ・・・・もしかしてペニスってやつ?」
心と身体は同時に同じ物を「生殖器」と判断した。その何かがたどりついた場所がリルカの性器だったからだ。
にゅちゅ・・・・
膣内の生殖器が姿をあらわす。その形はまさにペニスであり、形を見せると再び膣内へと消えた。
(やだぁ・・・・やだよぉ~)
心でもがいても、実際に身体を動かしているのが快楽である以上どうしようもなかった。
「いいよ・・・・・赤ちゃん生んでも」
正反対の言葉を樹に聞かせてしまうリルカ。それまでは膣奥で亀頭をぐりぐりと動かしていただけの触手だったが、その言葉を聞いてズプズプとピストンを始めた。
(本に書いてあるのとは違うよぉ~)
触手表面の小さな突起が膣壁を刺激し、精を受けようと触手を締め上げる。
「あん・・・・のぉ・・・・いいのぉ・・・・・気持ち良いぃ」
自然に腰を動かし、あらゆる角度で亀頭を攻める。射精する為に必要な感度を得ようと、カリの部分を広く展開する。愛液と粘液とが混ざり合い、きつく締め上げる膣内でも滑らかに動く。
触手から解放された乳房も、子宮の突き上げに合わせてフルフルと揺れる。
自分の手で乳房を包み、指で乳首を摘み上げる。結合部から滴り落ちる愛液を指で掬い、乳首に、クリトリスに塗し、自らの手でこねる。見ているだけの触手が一本、乳房の揺れに誘われて身を乗り出してきた。
「あふぅ!あぁ!あん!ぁぁ!」
視界にそれを確認すると、さっと手を伸ばし触手を掴む。先端の穴に乳首に入れる
「吸って・・・・もっと吸ってぇ!!」
逃げられない様に乳首に押しつけると、ふにっと柔らかい乳房に陥没する。左右交互に乳を吸わせ、両方吸ってもらおうと手を伸ばす。手に触れた触手を掴み、乳房に引き寄せると、乳を吸わせる。
「もっと!もっと強くぅ!!」
出ることのない母乳を吸おうと、触手は強く吸い上げる。
「あああああ!!いいぃっ!!いいよぉ!!」
両手を生殖器に伸ばし、抽送の後押しをする。
「はやくぅ!!早くだしてぇ!精液いっぱい出して!!」
ずりゅ!ずりゅ!ずりゅ!ずりゅ!
「赤ちゃん出来ないとオッパイでないんだよぉ。いいんだよぉ、赤ちゃん作るから・・・・オッパイだすから・・・・だからせーしいっぱい出して!!」
ざわ・・・・・わざ・・・・
樹全体が震え出す。射精まじかの痙攣が生殖器のみならず、樹全体に起こっていた。
「イク?・・・イきそうなんだね!」
ヌルヌルの生殖器はピストン運動も激しくなり、掴むことが出来ないほどになる。無理に掴もうとはせず、手を固定し竿の部分を擦ることにした。摩ろうと手を動かさずとも、結果そうなる。
愛液の分泌も多くなり、結合部からは白く泡立った愛液が溢れ出している。亀頭から、入っている部分全てをきつく締め上げ、感度の上昇を急速に早めた。
ズチャズチャズチャズチャ!!
「出してっ!!赤ちゃんの素いっぱい出してぇ!!」
結合部から発せられる卑猥な音がいっそう高くなり、リルカの声が森いっぱいに広がる。
焦点の定まらない目に、目の前にある白い玉から白い色が抜けていく光景が映る。それぞれからなる一本の白いスジは途中で合流し、その管の出口に向かい走っていく。
ズクゥ!!
子宮口に生殖器の穴を密着させ、突き上げたまま止まる。大きく震えると同時に白いスジはリルカの手の部分を通過し、結合部の中に消えていく。
ドクン!!
生殖器が大きく爆ぜた。
ドクン!!
幼い子宮にリヴァイスの種子が流れ込む。
ドクン!!
子宮に流れこむ量に乗れなかった精液が外の逃げ場所を求めたが、とっさにカリが限界いっぱいにまで展開され、逃げ道を塞ぐ。
ブピュル!!
瞬く間に子宮の中はリヴァイスの種子に埋め尽くされた。子宮の中のみでならず、卵管の中にまで種子が流れ込み、少しばかりリルカの腹が膨らむ。
ビュクッ!
子宮容量を上回る精液。子宮に入れない精液の圧力は生殖器を徐々に後ずさりさせる。
びゅく・・・びゅく・・・・・びゅ・・・・・
射精の衝撃が弱くなり、止まる。
「はぁ・・はぁ・・ふぅ・・・・・・」
激しかった繁殖運動も終わり、息を整える。今だ膣内に入っている生殖器を見つめ、にこやかに笑う。
「いっぱい出したね・・・・・」
リルカは満足そうに下腹部に手を当てるとそっと摩った。
「赤ちゃんの種が・・・・・いっぱい入ってる・・・・」
にゅる。
生殖器が引き抜かれた。ピチュっと音を立てて、膣口が塞がれる。リヴァイスの樹は生殖器を幹に中にしまうと、閉じた。
「元気な赤ちゃん・・・・産むよ」
触手もリルカを解放すると上空へとその姿を消す。
地面に降りた衝撃で膣口が開き、子宮に入りきらなかった精液が太ももを伝って滑り落ちていく。
リルカはそのまま仰向けに草の上に横たわった。
「早く受精して・・・・大きくなってね」
今一度下腹部を摩り、目をつぶる。快楽と拒否の攻めぎ合いが終わり、残ったのは極度の疲労であった。
ヒクヒクと秘所が蠢くたびに、とくん、とくん、と精液が溢れ出る。
本能の自分が去り、従来のリルカに戻る。それでもリルカは精液を掻き出そうとはしなかった。溢れ出てくるのはあくまで子宮に入りきらなかった精液であり、子宮がすでに種子で埋め尽くされている以上無意味な行為であるからである。
そしてもう一つの理由。リルカの生理はほんの二日ほど前に終わっている。いわゆる「安全日」であり、受精しようにも卵子が排出されるのはまだ先のことである。排卵が行われる頃には子宮内の精子達は死滅しているであろう。
それでも人でないものに処女を奪われ、体内に精液を注がれた陵辱劇に、たとえ終わっても安堵というものはない。ましてや拒否の意思を受け入れず、命を宿すことを望んだ自分が悔しかった。悲しかった。そして今初めて涙が頬を伝った。
しかしリルカに知る由も無かった。触手が執拗に浴びせつづけた液体には、生理を狂わす性質があることに。
身体中のみならず、膣内にもその液体を注がれたことが致命的だった。子宮に流れ込んだその液体は、幼いリルカに妊娠を要求する。
強制的に「危険日」にされたが故に、本能は子を成すことを望んだのだ。子宮内に卵子が泳いでいることを身体は知っていた。
卵子の殻を破り新たな命になろうと、小さな無数の精子が卵子を取り囲む。
子宮に種が撒かれた時から妊娠へのカウントダウンが始まっていた。
森から脱出する為に起きあがった瞬間、受精が完了する。そして森の外に出た時、受精卵は小さな子宮内壁に着盤・・・・・・・・妊娠が確定した。
全滅危機生物保護法第八項其の四 不特定
ナンバー五十三 レヴァイズの樹
現医療技術では治療が困難とされる心臓病。
レヴァイズの実には心臓病の特効薬となるディルブディアントが多量に含まれており、その実を食べることが現段階では唯一の治療法である。
レヴァイズの樹はセボック村近辺の森林地帯にのみ生息が確認されているのみであり、本数は百にも満たない。
植物の様でありながら繁殖には哺乳類の身体を使わなくてはならない。
レヴァイスの精子と哺乳類の卵子が受精することにより、体内にて球根を作り体外に排出される。その後球根は自ら地面に潜り樹となる。
とくに繁殖時期は持たず捕獲用触手範囲内に入った雌を利用する為、霊長類(人間)はレヴァイズの実を採取する以外に近づいてはならない。
保護理由
現段階での唯一の心臓病特効薬である為、医療技術が発達し心臓病が治せるまでにならなければ打ち手がなくなり、多くの人命が失われると予測できる。
体外に排出された球根が適切な場所に落ちるとは限らず、また芽のうちに草食動物に食べられてしまう為繁殖率も低く、保護の必要がある。
追記
リヴァイスの樹とは同種で形態が違う亜種が確認されている。
独特の生態を持ち、種の拡散を強化した突発異種。
亜種から分泌される液体からは痛静、興奮を起こす薬物が検出された。
同時に新種の薬物も検出され、M-S66と命名。
M-S66は摂取した生物の生態バランスを崩し、ホルモンバランスに特に大きく影響を及ぼす。
強制的に排卵を引き起こすことが、鼠、猿の生物実験にて確認されている。
実験に使われた小動物において、繁殖時期でない生物で100%の妊娠を確認した。
政府はこれを危険生物に認定。見つけたものは直ちに国に報告。国は速やかにこの生物の伐採をする事。
終
ネタ詰まりに陥ってしまい、書くのが遅くなりました。
DDDへの投稿は2度目ですが、前作も触手だったし、その前に未発表触手SSが二つ・・・・・。
触手SS四連発はさすがにきつかったです。
書く気が薄れると現実逃避なのか、別のネタを考えてしまう性格なので、それも遅くなった要因でもありましょう(^^;
なんともあれ、お読みくださり光栄です。
しかし・・・・政府の生物保護理由・・・・・無茶苦茶ですなぁ・・・・