「いや、、、あんたに怨みはねえ・・・、腕の差はお前さんほどの使い手ならさっきの騒動で判っただろ? 余計な血は流したくねえ、とくにあんたのようなおん・・」 その言葉が合図であったかのように、 “ タッ ” と擦地の音がしたかと思うと白刃が  “ヒョオオオンッ!”と刃風を唸らせてゾロの眉間目掛けて振り下ろされた。 並みの剣士であれば容易に臍上まで斬り下げられたであろうほどの鋭い斬撃-------- だと思われた打ち込みも寸でのところで、しかし両者ほどの技量の持ち主の間では考えられない余裕で ゾロの交差された剣の谷間で組みとめられる。 “ ジャギュイイインッ ”  鍛え上げられた鋼鉄同士が音速を超えた速さで衝突する特有の音を奏でた瞬間、小窓からしか光の入らない暗がりに蒼い閃光が  “ パパッ ”と四方に飛び散った。 鼻孔に残る鉄の匂いを残して。  「ふぅ〜〜〜、せっかちな女だ。人の話は最後まで聴けっての」 たしぎのあまりの直情さに半ば呆れながら、鍔迫り合いの中、息のかかるところまで接近した相手の顔をふっと見やった。  いつの間にやら、小窓より洩れ出でる一条の月明かり・・・そこに映し出されていたのは、先程の衝撃飛んでしまったのか 眼鏡の失われた、抑えきれない憤怒の為に蒼白となったたしぎの顔があった。 しかしその頬は眦より流れ落ちる涙が月光に照らされて光っている。  「みんな、、、みんなそう!大佐も・・・男の人はみんなそういうの、、、女だからってなんだっていうのよっ! 悪党のあなたにまで言われる筋合いは無いわ!!!」  その刹那、ゾロの脳裏に過ぎさりしあの日の出来事がフラッシュバックのように甦った。 [たしぎ編・5ページ]
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