【ギシイィィィィィィィィィィ、ズゴォォォォォォン!!!!!】 今日も重々しい地響きをたて煉獄との境が開かれると、荒々しい息の中、獄卒が毎日のように この忌まわしい瘴癘の地といっても差し支えない部屋を訪れるようになった上官を向かい入れる。 「はあ、はあ、ど、どうぞたしぎ曹長お入りください!毎度のようですが十分お、お気をつけて!」  しかしその乱れた口調には、肉体労働の疲れからだけではなく、なにかを畏れている様子がありありと感じられる。  そんな獄卒達に笑みを浮かべつつ、どことなく蔑んだ調子で 「どうもありがとう、私が呼ぶまであなたたちは下がって結構です」 と返答したが、気に留めた様子もなく 「それでは持ち場に戻ります、何かあったらお呼びください、、それではっ」 そう言うが早いか、獄卒たちは敬礼もそこそこに独房から離れていった。 たしぎは彼らのまるで逃げるように去っていく背中を薄ら笑いで見送ると 「まだまだ、三刀流の畏名は廃れてないものね、、、まあ最近配属されたばかりじゃしょうがないか」 そう独りごつと、独房の鍵を懐から取り出し、ロックを外すとノブに手を掛け 【キシィィィィィィィッッッ】 と擦れるような音を立てながらゆっくりと開ききった。 たしぎは一歩部屋に踏み入れると、静かに目を閉じると、鼻腔を劈くむせ返るような饐えた臭いを、しかし 以前とは明らかに異なる生臭く、中(あ)てられるような栗の花の匂いに満ち満ちた空気を胸郭一杯に吸い込むと、先程まで 見せていた新進気鋭の海軍曹長の凛とした表情から一変し、もうこの行為だけで 気をやってしまったかのような淫蕩がかった貌(かお)が現れる。 [たしぎ編・13ページ]
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