ピンキー達の決心を聞いた後、社長は言った。 「くれぐれも気をつけてね。あんた達が死んだらこの会社は痛手よ。」 その直後、女社長の顔が厳しくなり、社長机の足下で、机の壁に何かを蹴り込む音が聞こえた。 社長がチェアボーイを蹴っている様だ。 女社長の脚の巨大さでは、おそらくチェアボーイは瀕死の重傷を負っているはずだ。 「バキッ・・!!ドカッッ・・!バキッッッッッッ」 「どうしちゃったのかしら?こいつ噛みつきやがって」 といって彼女は椅子を引き、足下を覗いた。 その途端椅子と机のわずかな隙間から小動物がスルリと抜けだし、ピンキーの足下に飛びかかった。 女社長専属のあのチェアボーイの一人ベニオであった。 そのチェアボーイは先程の女社長の蹴りで左肩を脱臼し、あちこちに青痣が見られる。 また、蹴られた性器は青黒く内出血し、異様に腫れていた。 彼は渾身の力でピンキーのズボンに抱きついた。 「ピ・ピ・ピンキー!!行かないでエエエ!!」 ベニオは自分よりも巨大なふくらはぎにしがみついて泣いている。 その90cmにも満たないガリガリの人形の様な男を見下ろしてピンキーが言った。 「あらあ!!!ベニオ兄さんじゃん!!!?同じ職場にいたのね。 でも社長のチェアボーイだなんて大した出世ね。アハハハハハ」 なおもグズる兄にピンキーは兄の胸ぐらをつかんでぶら下げて言い捨てた。 「相も変わらずピイピイうっさいわね!あたしが死ぬ訳ないでしょう!」 女社長が言った。 「ベニオはピンキーの兄さんだったのね!!ピンキーが来ると、いつももぞもぞしていたものね。 でもこうしてみると同じ兄妹にはとても見えないわ。 ベニオの身体はピンキーの腕1本より軽いんじゃないの?」 「アハハハ。前はもっと軽かったわよ。社長さんもっと絞ってやれば? 10kg切るか切らないぐらいまで絞れば、コイツもっと一生懸命働くわよ。 ネーーッ・オニイチャン!」 のぞき込んだ兄の顔は青白くなっている。 どうも様子が変だ。 女社長の蹴りを食らって無事な男などいるはずもない。 ピンキーの顔も心配そうになった。 「あらあ何か変ね!医者に連れていくしかなさそうみたい。 そうだ君たちこれから一緒に行動するんだから、手始めに4人で連れていってくれないかしら」 と女社長が言った。 ピンキーとアカネは病院など行ったこともないからどこにあるのかも知らなかった。 「私心当たりがあります。城跡の東に姫野医院というのがあるみたいですが…。」 ゲンイチはトラックのドライバーに言われたことを思い出して言った。 そして4人ははそこに急ぐこととした。 姫野医院に到着したゲンイチは、医院長の鷹代に彼女の姉と会ったことをインタホン越しに伝えた。 鷹代は快く処置を引き受けた。 「あらあ・ずいぶんと良さそうなチェアボーイだわね。うらやましいわ。」 ベニオは若い看護婦の持ってきたかごに入れられ処置質に運ばれていった。 1時間後、処置が終わった。 包帯で全身を巻かれたベニオがかごに入れられて看護婦に連れてこられた。 「医院長があなた方に会いたいそうよ。今はトレーニング中で気が立っているから行かない方が良いわ。 1時間後地下のジムに行ってみて。」 30分後4人は待ちきれず地下のトレーニングジムを覗いた。 一人の女性が大声の気合いを入れながら100kgと表記された巨大なダンベルを2個上下させていた。 歳は20代後半であろう。 きれいな黒いストレートヘアは、大きく盛り上がった肩の筋肉を避けるように流れている。 「フエーーッ!!!すごい筋肉だねえ!人間ってこんなに筋肉付くんだねえ!!」 マリオは驚いている。 「コンテストに出る女性達はあのクラスが大勢いるわよ。 見たらおまえ達、きっと腰が抜けるでしょうね」 アカネがゲンイチをからかうように言った。 トレーニング中の女性はベンチプレスで最後を締めくくった。 プレートには340kgと読める。 全身の血管が生き生きと脈打つ。 滝の様な汗が流れる。 トレーニングを終えた鷹代が汗を拭きながら近づいてきた。 「あなた達かしら?龍代姉さんに会った人って?」 面長の美女で、いかにも頭の良さそう目をしている。 顔にも筋肉の盛り上がりがあり顎から口元にかけてが逞しい。 多少長い首がエレガントな感じを与える。 マリオの前に立つ鷹代の身体はまさに巨大な筋肉の塊だ。 マリオとゲンイチは2.3歩後づさりしながらつぶやいた。 「ばば・バケモノ!!」 「あら失礼な人達だこと。フフッ。男にとっては当然かもね・・。 でもあたし達の女性ビルダーのなかではあなた達の方が骸骨の妖怪に見えるわよ」 といって、鷹代は胸の筋肉をビクビク動かした。 その後、改めて彼らは処置の礼を言った。 医院長の鷹代がピンキーに言った。 「ところであなた達変な組み合わせねえ。 どうして女性兵士がこんなちんけな男達と一緒にいるのかしら? ・・何か企んでいると見たけど、いかが?」 ピンキーは軽く敬礼をして言った。 「私ピンキーと、このアカネはこの男達の村を助ける傭兵としてこれから向かうところであります」 「へえ、それはどこかしら?」 「クイーンズビレッジであります」 「あの、ハーキュリーの!?」 鷹代はマリオのベルトのバックルを見て驚いた。 「わあ、本物?!あこがれるわね。 ちなみにあたし達のビルダーズクラブのマークもこれと同じハーキュリーの紋章よ。 いいわねえ、あたしも連れていってくれないかしら?医者のあたしを連れていけば助かるわよお。 それに力仕事なら負けないし。」 ゲンイチとマリオはこそこそと相談した後、鷹代に言った。 「村には男性が約2000人います。乱暴はしないのでしたら、ご助力頂きたいと思います。」 「そんなにいるの!おいしそ!・・わかったわ。極力優しくしてあげる。」 1週間後ピンキーとアカネそして鷹代はクイーンズビレッジに向けて車を出発させた。 もちろんゲンイチとマリオも乗せて。 [未来のお人形・9ページ]
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